中日新聞 みんなではじめるSDGs

みんなではじめるSDGs 目標14:海の豊かさを守ろう

海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する
Conserve and sustainably use the oceans, seas and
marine resources for sustainable development

 地球の表面積の7割を占める海は、多くの種類の生きものが生息する豊かな生態系の源です。私たちは海から食べ物を得る以外にも、多くの恵みを受けています。しかし、昨今では街から出た大量のごみや汚染物質が海に流出することにより海の生きものは危機的な状況になっています。2016年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)では、今のままの状態が続けば海のプラスチックごみの量は2050年までに魚の量を超えるとの試算が示されました。
 プラスチックは自然分解されずに半永久的に海を漂います。中でも5㎜以下の小さなプラスチック片であるマイクロプラスチックは、魚がエサと間違って食べてしまうことにより、人間を含めた生態系全体への悪影響が問題視されています。さらに最近では、新型コロナウィルス感染症対策により使い捨てマスクのごみが急激に増加。特に不織布マスクは紙のように見えますが実はプラスチック製で、新たな海のプラスチックごみのひとつとなっています。
 もう一つの問題は魚の獲りすぎによる水産資源の減少です。漁獲量が増加しているとともに違法な漁法も増え、多くの海の生きものが数を減らしています。このままでは近い将来、マグロやウナギが食べられなくなる日が来るかもしれません。私たちは海と海洋資源を守るため、たくさん魚を獲りすぎないよう管理したり、資源の回復や維持を図ることが必要です。
 日本の1人当たりの使い捨てプラスチックの廃棄量はアメリカに次いで世界で2番目の多さです(※1)。海の命と環境を守るために、普段からプラスチックごみを出さないように心掛けなければなりません。海の資源である魚を食べ残さないようにするだけでなく、マイバッグやマイボトルを持ち歩いてプラスチックの利用を最低限に抑え、プラスチックごみを正しい方法で分別し再利用するなど、一人ひとりが前向きに取り組むことが海と海の資源を守ることにつながります。

出典 : ※1 2018年、国連環境計画(UNEP)報告書「シングルユースプラスチック」