みんなではじめるSDGs

SDGs:Sustainable Development Goals

Vol.08 SDGsを共通認識に、補い合うことで未来を築く

今回は豊田市長の太田稔彦氏に市のSDGs推進と
10月に開催された国際首長フォーラムについてお話を伺いました。


豊田市長
太田 稔彦氏

地域課題の解決が重要
ー今回、豊田市で国際首長フォーラムを開催した意義をお聞かせください。
 国際首長フォーラムは、持続可能な都市開発や気候変動対策などの課題について議論する国際会議です。これまでは各国の首都で開催されてきましたが、国の全体像を映し出すには地方にも目を向けなければならないという考えのもと、豊田市での開催を提案しました。豊田市は面積の70%を森林が占める豊かな自然環境の中にありながら、先端的なものづくりが行われている日本の縮図とも言える場所です。SDGsの169のターゲットのうち約65%は地方自治体が関わるものであり、地方がどう行動するかが問われている今、約50人の首長を含む多くの参加者に技術と伝統を通して、持続可能な未来の姿を共有することができました。
ー豊田市はSDGsの制定から先進的に取り組まれています。
 SDGsが国連で採択される前から関わりを持ち、取り組みを進めてきた自負があります。以前、ある学校を訪問した際、子どもたちが一番取り組んでいた目標は14番の「海の豊かさを守ろう」でした。身近な河川を浄化する活動を通じて水や自然の循環を理解し、海のない豊田市でもどのような取り組みができるかを自分たちで考える姿には、SDGsを推進してきた大きな意味を感じました。評価が客観的に捉えにくい面もありますので、国際首長フォーラムの開催は良い機会になったのではないでしょうか。

セッションでSDGsの取り組みついて
発表する太田市長

自信を持った取り組みを
ー豊田市の具体的な取り組みを教えてください。
 産業関連はもちろんですが、介護予防の取り組みにも力を入れ、高齢者が継続的に運動やコミュニケーション活動に参加できる環境を整えています。これまでもメキシコから視察があり、内閣府や外務省でも紹介いただいています。
ーSDGsをどのように捉えられていますか。
 国はもちろん、行政、企業、民間でもそれぞれ使う用語が違います。しかしSDGsという共通認識のフラッグが立てば、セクターを超えて強みを生かし弱みを補い合うことができます。今が未来につながるよう、自信を持ってSDGsを推進していけるようなまちづくりを行いたいと思っています。

イメージ

次世代モビリティ「e-Palette」に
乗車するフォーラム参加者

イメージ

SDGs教育の一環として子ども
たちが逢妻女川岸辺で球根を植栽